コードバン財布の選び方

財布を選ぶ時のチェックポイントをまとめてます。

◆コードバンの仕上げ

コードバンと言っても、様々な仕上げ方法があり、それによってそれぞれのメリット・デメリットがあるので、チェックすべしポイントになると思います。 長く使って行くものなので、ここだけはしっかり確認しましょう!

・染料仕上げ

コードバンの特徴を最も最大限に引き出す仕上げ方法です。じっくり時間をかけ、染料で色を染めて行きます。色には、むらができてしまいますが、美しさや透明感があります。
レザーが本来持っている毛穴や手触りなどの質感が保たれ、エイジングも美しくなりますが、傷が付き易く手入れも大変になります。もとからわずかな傷がある場合もあります。
中でも水染めの仕上がりは、特に美しいとされています。

※水染めは、アニリンという水性の合成染料を使用することもあり、アニリン染めと表記される場合もあります。

・顔料仕上げ

こちらはコードバンの表面に色を塗っていきます。染料仕上げと比較するとむらがなく、最初から光沢感があり、非常に美しい仕上がりとなりますが、顔料が表面を覆ってしまうので、やや味わいに欠け、エイジングが見えにくい特徴があります。染料仕上げよりも傷が入り難いので、色が変わらず、綺麗に使用して行きたい方はこちらがお勧めです。

美しすぎる顔料仕上げの定番と言えばこちら

・混合(セミアニリン仕上げ)

染料と顔料を合わせて仕上げていく方法です。革の質感が残る程度に薄く顔料を塗り、染料で仕上げます。それぞれのデメリットがカバーされる方法です。

セミアニリン仕上げのコードバン財布をチェック

 

上記は、主にカラーリングについてのポイントになりますが、その他に、油の量などコードバン自体の製造過程によっても違いがあります。

油を多めに染み込ませたオイルコードバンなどがあります。

オイルコードバンは、始めのうちは、艶や光沢がおさえられたマットな感じになっています。

 

コードバンについては、「水染め」や「ホーウィン社製」は、高級仕様となりますので、間違いなく表記されますが、特に表記がない物は、顔料仕上げ又は混合タイプになるかと思います。

お店によっては、独自な物もあるようです。

例えば、ココマイスターでは、混合タイプに蝋仕上げを施してます。

 

コードバンにも色々あるよと言うことですね。^^;

それぞれの特徴を考慮しながら、お選び頂けたらと思います。

安くて手頃!?な水染めコードバン財布

 

財布の製造国

今度は、実際の財布の製造についてです。

こちらも財布を選ぶ上で、しっかりチェックしておきたいポイントですよね。

あえて書くほどのことではないかもしれませんが、コードバン財布の製造は、海外(主にアジア)と日本で行われています。

個人的には、世界に誇る縫製技術を持つ日本製がお勧めです。

コードバンは、希少な高級素材ですから、それには当然、高度な日本の職人さん達とのコラボレーションが最もふさわしいと思います。

しかし、そこにはコスト面で大変大きな壁があるもの確かです。めっちゃ高いです。^^;

ここ数年、ヨーロッパの原皮の値段も高揚してるようで、一段と敷居が高くなりました。

そういう意味では、海外製の財布でコストを抑え、コードバンの醍醐味を味わうと言う選択肢もありだと思います。

財布のコバ

こちらでは、コードバン財布選びで盲点となりそうなポイント、コバについて触れたいと思います。

私もそうでしたが、コバとは何ぞや?と思う方は多いはず。

写真で説明するのが一番早いと思うのでまずはご覧ください。
こちらがコバです。

コバ1 コバ2

要は、革の横から見える断面です。

左は、非常にザラザラしており、何も処理してない状態と言えるでしょう。コードバン財布ですが見栄えがいまいちです。コバの知識がない時に購入したので、ビックリしました。安かったのでつい・・。^^;

右は、断面が見えないようにコーティングされています。コバ塗りという処理をされてるものかと思います。

 

このように、革の断面の部分をコバと呼ばれていますが、非常に痛みやすくデリケート部分でもあります。

しっかり処理されてるものが望ましく、美しさにも影響してきます。

なかでもコバ磨きと呼ばれる処理が最も高度で、切り目を染料で染めて手作業で磨く作業を繰り返します。手間がかかり、それだけにいい物になりますが、もちろん値段もそれなりに・・^^;

コバ処理は、作り手にとってもその技量が試さるアピールポイントになっています。

一般的には、磨かず、塗料で厚めにコーティングされてる物が多いかと思います。

欲しいものが見つかりましたら、ぜひチェックしてみると良いでしょう!

 

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